
みちびきってなに?GPSと何が違う?高精度な位置推定をどうやってる?数cmの誤差で推定?準天頂衛星システムって何?
といった疑問に対してお答えします
みちびきについて理解する前にGPSについて理解すると、とても理解が深まると思います↓
みちびきってなに?
みちびきとは日本の準天頂衛星システムの名称です
準天頂衛星システムとは英語でQZSS(Quasi-Zenith Satellite System)といいます
準天頂衛星システムとは準天頂軌道と呼ばれる特定の地域にとどまるような動きをする人工衛星のことをいいます
つまり、みちびきとは日本の周辺を飛び回っている人工衛星の一種です
このみちびきは日本の周りを飛び回って、何をしているかというと

よく耳にするGPSと呼ばれる位置を測位(予測)するシステムの手助けをしています
GPSは簡単にいうとカーナビやスマホのアプリGoogleマップなどで使われている衛星による測位システムです
このGPSは推定精度が大体10mくらいといわれています
高層ビル街や山に挟まれた土地などGPSの衛星の電波が届きにくい場所ではより精度が悪くなってしまいます
また、GPSに用いられる衛星は世界中を飛び回っているので、日本の反対側にいる衛星などは位置を推定するのに使えません
そうなると電波が届く衛星だけで位置を推定することになり、推定精度が落ちてしまいます
そんな時に、日本の周辺を飛んでいる衛星「みちびき」が日本の位置推定を手助けをしています
みちびきによって最高で数cmから数十cmの精度で位置を予測することができてしまいます!
推定する衛星の数が増えるからだけではなく、大事なのが「天頂」を飛んでいるという部分です!

上のイラストを見てもらうと分かりやすいですが
日本の周辺を飛んでいるということはほぼ真上(天頂)を飛んでいるということなので
山やビルなどに電波が遮られにくくなり
準天頂衛星システム「みちびき」は高精度に位置を推定できるのです
現在、みちびきによって高精度な位置を推定できるのですが、いつ打ち上げられて使えるようになったのでしょうか?これからどうなっていくのでしょうか?
みちびきのこれまでとこれから
- これまで:みちびきがいつ打ち上げられた?
みちびきは2010年9月に初号機を打ち上げられました
そして、2017年には3機(準天頂衛星軌道2機、静止軌道1機)が打ち上げられ
2018年11月から現在まで4機体制でGPSの手助けを行っています
- これから:みちびきはどうなる?
2023年度までには7機体制での運用を行えるように計画されています
途中で一部の衛星が不良などによって測位できなくなってしまわないな持続性のある測位体制を目的として打ち上げられることが計画されています
他にも
これから民間企業などが国内のみならずアジア・太平洋地域で広く利活用することが想定されていること(高精度衛星測位サービス利用促進協議会)
災害等が発生しても迅速に対応できるための環境づくり
観光の際のナビゲーション環境づくり
などみちびきの測位支援によって、ますますサービスの幅が広がっていく・充実していくと思います
みちびきはこれからとても期待できる衛星システムですが、衛星電波が届かない地下鉄やショッピングモールなどの屋内の位置推定には向いていません
屋内ではGPSやみちびきを使わない技術が用いられています
興味のある方は↓から